王寺の家

環境負荷の低減を図るため、省光熱水や耐久性に優れた木造住宅と併せて三世代同居への対応を考慮し、長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた優良な住宅(長期優良住宅)の新築工事

成29年度地域型住宅グリーン化事業の支援による補助金の交付を受ける予定です。

王寺の家は「奈良をつなぐ木の家」です。

 

設計 FRONT design

施工 伏見建築事務所


材木納材事業者(予定)

構造材(土台 奈良県産材「桧」  柱 奈良県産材「桧」 梁 奈良県産材「杉」)

     ・・・泉谷木材商店、山根製材

構造材(梁丸太 奈良県産材「松」)・・・新和材木店

羽柄材(垂木、間柱 奈良県産材「桧」 奈良県産材「杉」)・・・泉谷木材商店、山根製材

内装材(天井板 奈良県産材「杉」 床 奈良県産材「杉」・・・株式会社ホーテック



工事中


平成30年4月15日

鉋掛け(かんながけ)の仕上げは刃が切れないと綺麗に仕上がりません。刃が良く切れるように砥石(といし)で研ぎます。研ぐときには、刃先(はさき)が直線で、かつ刃の勾配が平面になるように研ぎます。砥石(といし)は刃物を研ぐと石の表面が減り、平(たいら)ではなくなってくるので、こちらも平面を保つように手入れをします。うまく研ぐためには砥石を常に手入れしておき、砥石の表面の端から端までを上手く使い、一定の角度を保ちながら前後運動を繰り返し研ぎます。

刃が切れても、鉋の台と刃の出し具合、押金(おさえがね)の利かせ方、台の下端の刃口(はくち)から台頭(だいあたま)にかけての邪魔な部分の調整など、一言で鉋掛けといえども、手を掛けることはたくさんあり、時間とともに修得できるものでもなく、大工の本人が実践するうちに修得するものです。

普段、手にしている造作材は杉が多いので、切れ具合の感覚を言えば柔らかいといった印象で、特に白太(しらた)の部分は油気(あぶらけ)が少ないので刃切れが悪く、粉が吹いたようになったり、逆目(さかめ)がおきたり、削りにくいものです。

この度は、食卓の天板と架台を造らせていただきました。天板を仕上げる作業はしっかり半日をかけて行いました。材の樹種は「たも」です。これは杉などとは違い堅木(かたぎ)です。天板は幅接ぎ(はばはぎ)の集成材(しゅうせいざい)で、その表面のうち、端の方は柾目(まさめ)です。ここは順目(じゅんめ)と逆目(さかめ)が入り組んでいて、刃の切れをよくすることはもちろん、押金も良く利かせないといけません。中央部分は板目(いため)が木裏(きうら)なので、こちらも厄介でした。

桧を削るのが全く容易く(たやすく)感じた日でした。


平成30年3月12日

胴差上部の水平構面に、剛性を確保するための構造体は、杉の接ぎ合わせた板を三層に積層した合板を使用します。この度は吉野の材ではないのですが、国産材の杉板です。一部、一階の天井面に表して、化粧材とします。したがって、胴差やささら梁も天井として現れます。

電線の経路を設けるために、二階の床を仕上げる下地として、根太を転がし、一定の空間を設けることにより、配線を可能にします。

一階の床は吉野杉の一等材で、六寸幅と一寸の厚板、二階の床は三寸八分幅と五分の板です。

一部の壁には三寸八分幅と四分板で、これらは赤身の上小節材を使用します。

窓や入口の枠の材料は吉野杉です。これらは作業場の万能機で木造りをし、小穴(こあな)やしゃくりは溝切り工具により手で加工をします。もちろん仕上げは鉋掛けをします。納まりを把握し寸法を逆算したりしながら仕上げることで、大工の技能としての資質を維持する一つの手段としています。


平成30年2月10日

基礎と土台の間から床下へ、通風を取り入れ、同じ入口から外壁を通って小屋裏へ、そして、棟から換気をします。

建物の全体は外周を包むように、床下、外壁、天井の上で断熱性能を保持し、その外側を通気させることで、空気の淀みをなくし建物を守る考えです。


平成30年1月6日

年明けは早い目の始動です。

垂木は吉野杉の成高を使います。野地板は構造用合板24を貼り付けます。

軒先の天井は垂木、野地板を化粧として表しますので。面戸板(めんどいた)を壁際に切り込みます。

外壁の通気と小屋裏の換気を考慮し、防虫網を張り付けた開孔のある面戸板を所々に配します。


平成29年12月20日

刻みも終わり、地組により追っ掛け継ぎ手の細工を確認します。

材料の運搬のあと、建て方です。

好天に恵まれ、うまく組み上げられました。

 


平成29年11月20日

基礎工事も自社施工をします。

配置、床付け、地業、型枠工、打設、天端均しに至るまで。

若手の社員大工には、木構造の墨付け、刻み、そして造作の大工職人としての技能に加え、家づくりのいの一番の基礎工事にも携わるようにしています。

何事も足元を固めることの大切さを身をもって理解してもらいます。


平成29年10月20日

瑕疵担保責任の履行に関する保険の中で、基礎の鉄筋を検査してもらいます。

鉄筋の径、間隔、補強筋の施工状況は、躯体の打設後には隠れるところなので、特に厳密に検査をします。

実際に施工をする鉄筋工の職方、現場を管理する請負事業者の施工管理技士、設計監理の建築士、そして、保険検査員により何重にも目を凝らし、状況を整えていきます。


平成29年10月10日

この度の構造材のうち、二階の床を支える「ささら梁」がそのままの姿を見せる「化粧梁」として表し(あらわし)仕上げのため、その材料を設計者と共に選定に行きました。

桜井の泉谷木材商店での製材は、いつも心配りをしていただいています。 


平成29年9月25日

龍田大社より宮司を招き、地鎮祭を執り行いました。

刈初(かりそめ)、穿初(うがちぞめ)、鍬入(くわいれ)は設計者、施主、施工者の順に地鎮の儀式のひとつに参加します。